緩やかなサティスファイド

ちょっと頭冷やす意味もあって間明けたらぐだぐだか。

 5/19 黒門亭 昼の部 光る二ツ目の会 その22 at 黒門亭 14:00〜



    柳家小んぶ:道灌 前半
    柳亭こみちお菊の皿
    入船亭扇里かぼちゃ屋
      仲入り
    林家ひろ木:夏泥
    三遊亭天どん:紺屋高尾



 朝日名人会に行こうかと思っていたのが手違いで行けず、面白い顔付けだなと迷っていた黒門亭へ。で結論から言うと、当たったよーだ!幸先いい。小んぶ、体格が良くてパンチパーマ風のヘアスタイル。濃いめの顔つき、やや鋭い目付き。あまり最近の落語家に居そうにない外見。あっ、テキ屋っぽいんだ。太田道灌の「ど」の字も感じさせない前段だったんで聞いたことあるけどなんだっけ?と自問してしまった。ただ、この人って口調、声、妙に落ち着いた雰囲気。好きですね。期待値アップか。こみちさん、気持ちのいい歯切れ良さは好感度高いか、な。ちょっと講談っぽい整い方の語り口だけど。扇里さん、見た目がイッセー尾形とかラーメンズ小林賢太郎の系譜。まだまだな気もしますが魅力がおぼろげに醸し出されているように思ってしまった。入船亭も人材レベル高いのねん。ひろ木、今までで一番のヒット。相変わらずのほんとにほんとにグダグダなまくら。よく言えば、計算不能、予測不能、まったくもってスリリング。しかし飄々と言うのを超えた今日の「夏泥」。なぜか下を向いて演じる大工。その場その場に左右されまくる泥棒。楽しめた。このバランスの絶妙さは偶然?天どん、途中まではイマイチかな?悪くはないけど、とか感じていたが結果なかなか。くすぐりの天どん流もさすがなものもあったし。古典というよりコントな味わいだった。






 5/19 林家正雀連続口演 緑林門松竹 第一夜 at お江戸日本橋亭 18:45〜



    柳家ごん坊:狸の札
    林家彦丸:高砂
    林家正雀:医者秀英の家
      お仲入り
    林家正雀:大師の杵
    林家正雀:七段目


 想像とは少し違ったが正雀師匠の名人芸の片鱗を堪能。ごん坊はなんか先々に期待してしまう空気をまとっている気がしてしまう。
 正雀師匠、いいですね、実に実に。キリッと端正な口跡、考えぬかれたスマートな所作、品の上下を噺のペースに沿った形で行き来するくすぐりや駄洒落。師匠のもたらす時代性に身も心も賛同するといった訳ではないけど、いいもの見れた感を十分に感じてしまう。芝居噺の中の芝居は、落語の国の中での芝居でなければいけないのだ、というのを実感として感じました。語りは、深くそして軽い。重すぎない素人芝居の体現。




 調子に乗って、3カ所目。今日も盛況。




 5/19 末広深夜寄席 at 末広亭 21:30〜



    柳家ろべえちりとてちん
    林家ぼたん:芋俵
    月の家鏡太:棒鱈
    入船亭扇里:ねずみ



 調子に乗ってよかった。めずらしく(久々に?)、みんなそれぞれに聞かせてくれた。ろべえ、こないだのろべえは自転車疲れだったんだなと思うくらい達者だった。喜多八師匠の弟子の匂いがした。ぼたんさん、この人はいつも上手いと思う。女性ではかなり。上手いから、今日彼女の語りを聞いていて、アニメ等で女性の声優が少年の役を務めることを想起してしまった。いいか悪いか分からんが。ああ、まんが日本昔話みたいかも。時代背景もそうか。鏡太、かなり笑いを取ってた。悪くないし、面白くない訳じゃないし。ただ、今はね。先が想像つかない。坊ちゃん刈りに浴衣みたいに見える着物姿。めちゃめちゃ上手い素人みたいだった。扇里。地味なところはあるけど好きですね、この人。新作とかやんないのかな。聞いてみたい。

 今日は、ほぼ満足した、勝手ながら...