オフェンシヴなディフェンス

amane92007-03-21

 福袋演芸場も池袋3月下席昼の部も鈴本の真打ち披露興行初日も.....今日はグッと堪えて新宿西口へ。そういや昨晩も西口にいた。当日券。並んで購入。



3/21 志の輔らくご21世紀は21日  at 新宿明治安田生命ホール 19:00〜



   立川志の八:位牌屋
   立川志の輔:猿後家
   松元ヒロ:今日のニュース
   立川志の輔:山崎屋


 意を決しての、というほどのことではないのだろうが、虫が知らせるのか、自分にとって原点回帰?の志の輔らくご。2ヶ月ぶり、パルコぶり。当然、この「21世紀は21日」は初。様子が分からんので当日券が出るという情報を頼りに向かってみたのだ。実はその前にとある落語会にアポなしで向かってみたのだが、自業自得、立ち見であれば、とのこと。昨日の今日だし、(昨日、末広で遅れて入って一席立って聴いた。なんか落ち着かずちゃんと聴いた感じがしなくて、地べたに座るのはOKだが立ち見はもうやめようと自分で決めたばかりだった。)清くあっさりあきらめて、そこの駅前の焼き鳥屋の一角で、外で立ち飲み一杯&焼き鳥でガソリンを補給、しばし楽しむと早めに新宿へ。休みの安田生命ビルはビル自体がしまっている。地下と1階を巡ってそれらしい行列の後ろにつく。で、無事入場へ漕ぎ着けた。
 ホットコーヒーがあった。開演ぎりぎりまでロビーのソファにてそいつを飲んでいると目の前を家元が通過。ヒロさんと話しながら。なんか芸のことらしい。めちゃめちゃおしゃれ。モンクレール(多分)のアパレルラインの布製細かいチェックのダウンに同色系のハット。細身のブルーデニム。誰のスタイリングだろう?年齢考えたら相当なセンス。存在だけでもかっこいいのに参りました。
 志の八。立川流の弟子は総じてレベルは行ってるなと改めて思う出来。
 久しぶりに観る志の輔師匠、まずはたっぷりの枕。時事ネタから前日に行った旭川旭山動物園の話。自分も翌日旭川に行く予定だったので、その偶然に驚き、寄れるかどうか分からないが旭山へと想いを馳せてしまう。雪の上のキリンかー。動物の話から、で、猿後家。このあいだ、TBSの落語研究会で観てた。やはり目の前で聴くと違う。前観てたのに猿回しと皿回しに笑ってしまう。手堅い、そして素晴らしい。
 ヒロさんは凄いなー。ニュースを流しながらパントマイム風のアクション芸。独自。
 山崎屋。終了後に、解説があって厳密に言うとよかちょろ+山崎屋。家元が繋いでやったやつを踏襲したそうな。(終演後に掲示された演目に「山崎屋」とあった)力のこもった一席。ババアのキャラが気になった。おもしろい。
 解説的な話の後、客席から家元登場。ステージによじ登って、高座上用意された座布団の上に。二人並んで。家元からのお褒めの言葉に恐縮する志の輔氏。何しろ猿後家終わった後一旦帰りかけて地下鉄の駅まで行って戻ってきたらしい。弟子はもちろん他人の独演会を全部観るのは初めてだそうな。(小さん師匠は、弟子だったんでしょうがなかったらしい)しかし、改めて家元は他人を褒めるのが実に上手いと思った。
 わかりやすい。誰が聴いても笑える。全力を投じて演じられる、手堅さの向こうに実に攻撃的なものがかいま見られた気がした。